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おでんせ★CILもりおか cilmorioka.exblog.jp

どんなに重い障害があっても地域社会の中で自分らしく生きられるよう一緒に考え応援していきます


by おでんせ★CILもりおか
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映画「精神」盛岡上映会に370人の方が来場

映画「精神」盛岡上映会に370人の方が来場。ありがとうございました。

2010年5月30日(土)・プラザおでって3階おでってホールにて、精神障害当事者・家族・関係機関・市民のネットワーク「盛岡ハートネット」、CILもりおか、ソーシャルサポートセンターもりおか(SSCM)の共催により、映画「精神」盛岡上映会が行われました。映画「精神」盛岡上映会実行委員会を作りました。代表は村山健さん。ひとりでも多くの方に映画を知ってもらいたいということで、動き出しました。
2010年1月9日(土)村山さんが、(第1回)映画「精神」盛岡上映会(アイーナ)主催したことがきっかけで、今回のおでって上映会が実現しました。
 私はアイーナでこの映画を見ました。うまく言えませんが、映画に登場する方々、ストーリー、みんなどの人も同じだなあといいますか、障害名や病名がつくかつかないの違いがあっても、人は誰でも生きている限り、こころがあって、そのこころは揺れていて、その揺れが大きいか小さいか、障害名がつくかつかないか、手帳を持つか持たないかの違いだけで、だれもがこころに不安や震えを抱えているのだということを感じました。
人間社会では、どの場面においても対人関係があるわけで、うまくできるできないという幅の違いはあるにしても、いろいろな人間関係の中で、自分のこころ、ひと(自分以外の他者)のこころに、向き合いながら繋がっていけたらいいなと思いました。
映画の余韻として、ラストシーンがこころに残っています。真剣に自分自身の人生と向き合っているゆえに、社会の中での生きにくさが、ありますね。そこが、課題であり、生きる障害になっているのですね。周囲の受けとめ方も大切ですね。ひとにやさしくなれることで、生きにくい社会を変えていけるといいと感じました。
 CILもりおかは、「障害種別なく」を目標に、障害者の地域生活をサポートしていく取り組みを行っています。実際としては、肢体不自由者・知的障害者へのサポートが中心となっていますが、精神障害については身体知的と重なる場合もあり、そうではない場合のサポートもあります。当事者の思いにもっと触れたいと思い、共催団体に加えていただきました。私個人としても、日々の暮らしの中で、自分のこころが不安定になって不安になることが多々あり、こころの拠り所として、盛岡上映会に参加したいという気持ちが強くありました。
当日、昼の上映会と夜の上映会の間に、トーク&メッセージ発表が行われました。その冒頭に、実行委員会代表の村山健さんが、あいさつと趣旨説明をしました。
 
ネットでこの映画「精神」の存在を知り、みたいと思うようになりました。そして昨年、盛岡フォーラムで上映されていることを知り見に行きました。昔のことを思い出して気分を悪くしたりもしましたが、素晴らしい映画だと思い、より多くの人にみてもらいたいと思いました。そして、「カーテン」をより多くの人に取り払ってもらいたいと考えました。障害者、健常者の間にあるカーテンという言葉を以前は使いました。しかし、その言葉自体がカーテンではないかと考えるようになりました。
 正常と異常の境目とは非常に曖昧であり、健常者とは何か、障害者とは何か。そう言ったことをこの映画は考えさせるからです。この、「精神」をみることは、「カーテン」を取り払う上で非常に大切な「儀式」です。
 この映画をごらんになって考えることはいろいろあるでしょう。でも、まずは考えることから始めるのが、第一歩であると私は思います。映画の中の言葉になりますがカーテンは「健常者」から「障害者」だけに引かれているのではなく「障害者」のがわからも引いているものだと考えます。
 ただ、「健常者」「障害者」というものの区別の仕方は、この映画を見ていると非常に無意味なことのように思えます。ですので、私はこう言い直したいと思います。「地域」が、「カーテン」を引いているのだ。と。私たち一人一人が相手に向けて、見えないカーテンを引いているのだと。
だから、その「カーテン」を取り払うことができれば、世界は少し優しくなると思います。皆に優しい世界が訪れることを願ってーーそれがこの映画の上映会を企画した趣旨となります。


「カーテン」を引いている私たち一人ひとりが、「カーテン」を揺らし、ひとのこころに触れて、「カーテン」を取り払い、繋がることを願っています。その思いが届いて、370人(昼の部・夜の部総計、トーク90人)の方が来場下さいました。映画「精神」盛岡上映会の様子は、上映会後のアンケート集計から見ることができます…
詳しくは、精神障害当事者・家族・関係機関・市民のネットワーク「盛岡ハートネット」のブログ
Open, to Love http://opentolove.exblog.jp をご覧下さい。
ブログを見られない方のために、感想の一部を引用し、紹介させていただきます。

【映画「精神」はいかがでしたか? トークはいかがでしたか?】
★心の病といってもひとまとまりでできるものではなくそれぞれの症状、困り事、人生があるのだと感じた。ただただおだやかに撮ってありだからこそ色々考えさせてくれるのではないかとも感じた。
★今同じ時を過ごすようスタッフの気配りがあり、最後まで落ち着いて見ることができました。最後のトークで、最後のシーンの健常者と病める者のメリハリに少し気づきました。世話の人の大変な所も見えました。
★私は本音とか内面とか、自分をさらけ出すことには抵抗を覚え、小心者で当たり前にバリアを張っている毎日です。最後の場面のバイクの騒音、福祉にたずさわる人々(電話の向こうの人々)への怒りを強く感じ、あなたの怒りは正しいし、貧しい施策、為政者への怒りは真当だと強く感じました。
★わたしには、健常者と異常者のちがいがわかりません。むしろ自分で「健全だ」と信じてうたがわないことこそおかしいのではないだろうか。
★「健常者」と「障害者」との間の心のカーテン(もしかすると心ばかりではない、社会的なカーテン)について考えさせられました。私たちが考えている以上に、当事者の方々のカーテンの意識は、恐怖ともいえるほどの実態に、自分自身の問いかけるシーンが多くあります。しかしながら、こういう私も、潜在的なカーテン意識をもっているのかもしれません。
★山本先生の何回か話されている「あんたならどうしたらいいと思う」の応答に、当事者の自立への温かいメッセージに人としての生き方を学びました。
★「精神」を観て、「こらーる」に通院している方と自分は何の差もない、同じ人間なんだと強く認識し、「カーテン」がゆれて、向こう側が見え、少しつながれた気がしました。
★「精神」を見ることができたこと最高に感謝いたします。特にトークの際に壇上でお話された方々の手紙の内容、お人柄がなにより参加者に温かさを与えてくださいました。最初は震えていらして、勇気をふりしぼって話されていた様子も私に勇気を与えてくれました。ハートネットのセミナーはいつも、温かい空気に包まれているのは、やはり参加者の方々の持っているものがあふれ出ているのだと再確認いたしました。皆さん、そして私もいろんなものを背負いながら、このような会を通じて支えあっていることの大きな意味を私も大事にさせていただきたいと思っております。

【想田和弘監督、こらーる岡山のみなさん、盛岡上映会実行委員会へのメッセージをお書き下さい。】
★精神、こころとは? の投げかけをもっともっと広めていただけたらと思います。
★本日は300~400人ぐらいの方が来られていましたが、多くの方に関心があるのだと驚きました。多くの方が、目をそむけず、社会を見ようという態度で生きていると感じました。
★一人一人のインタビューが実存の世界を作り出し、非常に当事者の気持ちを表している映画であると感じた。
★心のカーテン(偏見)家族も同じでは。しかしよい点、前向き思考もできる当事者です。不安をとりのぞくきっかけの寄り添いのある社会が実現できるよう、一人一人の心掛けに啓蒙できればと思います。
★自分のためだけの生き方を変えられれば…。相手の立場を考えられるよう、子どもの頃から教えていくことが大切だと思います。

【私たち一人一人が「心のカーテン」を取り払うために、どうあればいいと思いますか?】
★自分を見つめる事?自分をゆるす事。
★患者がどんどんコミュニティーに出ていく。そのために必要な、このような映画がとても大切だと思います。
★病気ゆえに一人で生活していくには相当のエネルギーが必要と思います。映画にあったように寄り添う機関が充実していくといい。
★「身近」であることを「実感」すること。「身近」なものであるらしいと聞いていても実感がわかなければ意味がないのかなと思いました。
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今回、1月頃よりみなさんと連絡を取りながら準備を進めてきて、CILもりおかとしては、チケット印刷や、チケット売り(ほんの一部)※当事者スタッフ、コーディネーター、介助者さんと共に、専門学校へのちらし配布、広報誌やメールで、宣伝活動を行いました。・・・それくらいしか協力できなかったのですが、この上映会の取り組みを通して、また多くの方との出会いが生まれ、確かな絆を結ぶことができたと感じています。
映画「精神」のこころが、おひとりおひとりの胸に届いたと確信しております。
※6月8日、盛岡市のソーシャルサポートセンターもりおかで開かれた、映画『精神』盛岡上映会反省会&益金贈呈式で、上映会の益金25万881円が、盛岡いのちの電話に寄付されました。なお、映画『精神』は、7月下旬にDVDも出るとのことで、ご家庭でも観られるようになります。
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by cil_morioka | 2010-06-21 19:36 | こころ | Comments(0)